日東工業株式会社
Nitto Industry Co.,Ltd.

 社長 小松の経営日誌

   

10年01月22日 (Friday)       寅年のスタート


 あけましておめでとうございます。

 大変な経済環境の中、寅年がスタート致しました。一昨年、アメリカに端を発したサブプライム問題。その影響を受けたリーマンブラザーズの破綻。昨年に入ってはGM,クライスラーの法的整理。そして年が明けて我がナショナルフラッグ、日本航空までも更正法適用と、まだまだ荒波は続いております。呉の当社工場においても昨年の相当期間、工場の一時閉鎖を余儀なくされました。ようやく秋頃から回復の兆しが見え、新年を迎えた今、通常の稼働だけは出来る状態に戻っています。週の半分も生産できなかった最悪期に比べると、胃の痛みも癒されていますが、まだまだリハビリ期間であり、油断は出来ません。財政政策の大判振る舞いが一段落しても、このまま回復基調が維持されることを望みます。

 年末年始にかけて当社のお客様の元へ御挨拶に参り、お話しさせて頂く機会を得ましたが、あきらかに以前と違う戦略の転換を感じました。まず自動車業界においては、従来のエンジンに変わり、環境を意識した電気やハイブリッドへの転換。今年、来年にすべての車の構造ががらっと変わることはないでしょうが、各自動車メーカー、中期的戦略としてはこの動きを無視しては成り立たないものと感じます。既存のエンジンでは大量に使われていた部品がゼロになる場合もあるのですから、部品メーカーとしてはまさに明治維新が訪れるような大きなうねりだと思います。

 自動車メーカーはいち早く海外生産を拡大しましたが、産業用エンジンメーカー、あるいは工作機械等一般機械メーカーもこの動きをさらに加速し出したこと、これも以前と比較して特筆するところです。すなわち以前から海外進出は行ってきたものの、基幹部品は日本国内で作り、現地工場ではそれらの組み立てをするというパターンが主流でした。その基幹部品までも海外で作る、全ては地産地消、これが最近加速されつつある動きです。背景には人口減少が予想される日本では市場の拡大が望めない。パイを広げるためには海外、特に成長するアジアを取り込んでいかなければという市場という観点。そして、安かろう悪かろうというイメージだった海外生産も、品質的に遜色ないまでにレベルアップしてきたという生産面の進歩。さらに為替の円高という要素があります。いずれも趨勢的に今後も続くと思われるので、この戦略の方向性はしばらく変わらないでしょう。

 いずれの動きも日本の工場を基盤とする私どものような部品サプライヤーにとっては試練となるものです。そこで新年を迎えてのこちらの一手は...と、続けなければいけないのですが、これが簡単に出て来るものではありません。じっくり考え、また別の機会にまとめます。いずれにせよ、昨年はダウンさせられながらもなんとか立ち上がり、ファイテイングポーズだけはとり続けております。課題は多くともなんとか克服すべく、今年も頑張っていきたいと思います。