日東工業株式会社
Nitto Industry Co.,Ltd.

 社長 小松の経営日誌

   

11年07月28日 (Thursday)       中国出張報告


 久しぶりに中国に出張してきました。北京から当社の工場がある邯鄲までは高速鉄道で約三時間。18年前、この工場を設立した頃は八時間以上鈍行列車に揺られて通ったことを思いながら、便利になったなあ、中国の発展も高速だなあと、車窓を眺めながら感慨に浸りました。そこへ帰国後まもなく、場所は違えど今回乗車したのと同じタイプの高速鉄道の悲惨な事故のニュース。確かに発展は早い。しかし内実は必ずしもそれに追いついてない部分もあり得るのだなあ、今回事故に遭わなくて良かったなあと、また違った感慨を持った次第です。以下、今回の出張で聞いたこと、感じたことの列挙です。

1.日本と比べるともちろん経済は好調。しかし4月以降、それ以前よりは受注量が徐々に減ってきているとのこと(合弁工場中国親会社の話)。政府の引き締め政策の時期と一致していました。

2.北京から500キロ離れた邯鄲市ですが、建設ブームは以前として続いています。新しいショッピングセンター、高層マンションが続々と出来ています。合弁工場中国親会社も街中の工場を近郊に移し、空いた土地にマンションを建てる計画とのこと。今の光景を見るとそのビジョンもわかります。だが、日本の1980年代末のバブル、その後の崩壊を知っている身からすると、どこかに落とし穴もありそうだとも感じてしまいます。

3.邯鄲のような地方都市はとくに当てはまるのかもしれません。いわく、ここ10年以上製造業の伸びは顕著だった。それが地域全体の景気を引っ張ってきた。だが、商業、サービス業等他の業種も同じかというと、そうではない。今後は業種間のバランスの取れた成長が必要となる(食事を共にした邯鄲市政府高官の話)。教科書的な語りですが、少なくともそういう問題意識が浸透していることは良いことだと思います。中国内需拡大につながり、日本経済、世界経済にとっても良いと思います。

4.物価上昇が昨今政治的問題になっているようですが、確かに我が社の人件費も上がっています。宿泊するホテル代も上がっています。Tシャツ、パンツなど衣料品はもはや日本の方が安い場合もあります。発展の当然の成り行きなのでしょう。逆説的ですが、消費者の視点のみで見たならば、満足する品質のものがそれほど高くない値段で買える経済発展の無いデフレ日本は、なんと住みやすいことかとも思いました。ただ、スーパーなどで売っている日常食料品はまだまだ安い。肉まんとかサンドイッチとかをここで買ってホテルで食べる私の昼食は、毎回日本円換算数十円で済みます。

5.ここ数年、皆さん、おしゃれになったと感じる。特に女性。化粧品とか、エステとかは今後の有望市場でしょう。ただし競争は激しくなるでしょうが。特筆すべきは日本発のファッションらしきものがよく見られること。私は門外漢ですが、もしかしたらこの方面では日本は進んでいるのかもしれない。そういえば香港の空港の書籍売り場には日本の雑誌コーナーがあり、若い女性向けのファッション雑誌が幾種類も並んでいました。ファッションではルックジャパン、クールジャパンなのか?そうだとしたらうれしい。

出張報告でした。