日東工業株式会社
Nitto Industry Co.,Ltd.

 社長 小松の経営日誌

   

15年04月12日 (Sunday)       本質は何か!


 ゼロベース思考。エッセンシャル思考。ベストセラー本のテーマになっている言葉です。これらの本を読んだせいもあり、問題点の本質は何なんだろうか?今、最優先でやらなければいけないことは何なのか?業務を繰り返す日常に、ちょっと立ち止まり、改めてこう自問することを心がけるようにしています。
 逆に言えば、今までは本質ではないことに煩わされて、最短距離で問題解決に切り込むことが出来ていなかったと反省しているわけです。本来の目的に対し、いくつかの手段を考え実行していくうち、いつの間にか手段の達成のほうが目的になってしまう。そういうことがよくあったなあと思うのです。今の社会でも意識していないと陥りがちな現象ではないでしょうか。
 例えば、政府と日銀のインフレ政策。目的は景気が良くなること、経済が健全な状態になること、のはずです。その為に適度なインフレが必要な手段として考えられたわけです。それがいつの間にかインフレそれ自体が目的になっているような報道には違和感を覚えます。しかも数字は怖いもので、インフレ目標は2%と言えば、2%という数字が一人歩きして、それが達成できるか、できないかだけを虫眼鏡で見ているような捕え方はいかがなものでしょう。インフレ率は1%であっても、1.5%であってもそれはさして重要な数字ではありません。重要なのは、その結果として、日本経済全体が望ましい姿になることです。
 会社でも経営目標を達成するために挙げる、手段としての数字は色々あります。円高が進んだ時代には海外購買比率を伸ばそうとか、現在の株価高騰時の上場企業においてはROE(対資本に対する利益率)を高めよ、だとか。もちろんその行動が悪いとは言っていません。しかし、海外購買比率は為替の状況によっても望ましい姿は変わってくるだろうし、ROEを高めるだけなら借金を多くしてレバレッジをきかせれれば達成しやすいということになります。すなわち手段の部分だけを達成しようと思うと、時によってはかえって全体がゆがんでしまう場合もあり得るのです。あくまで手段であるものと、本当の目的であるもの、この違いをきちんと認識しておくことは重要だと考えます。