日東工業株式会社
Nitto Industry Co.,Ltd.

 社長 小松の経営日誌

   

15年08月03日 (Monday)       組織はサッカー型が望ましい


 今年も猛暑がやってきました。そしてこの時期の風物詩、高校野球の戦いも。昔、野球経験者に聞いた言葉があります。高校野球の監督ほどやりがいのあるものはないと。すなわち、純粋な高校球児は監督の指示に全幅の信頼を寄せて従ってくれる。四番の送りバントでも、9回二死まで抑えたエースの降板でも、チームのためならば文句を言うことなく、行動に移してくれる。勝負の責任はその分重く監督の肩にかかってくるが、それだけに指揮をとる充実感は比較しえないものがあるのだと。なるほどと思いました。今は多少事情が変わってきているかもしれませんが、高校野球のひたむきさ、そして言葉は悪いが、こういうシンプルさは私の年代以前の日本人をうならせる要素がふんだんに織り込まれています。
 ですが、ビジネスの組織に目を移すと、トップの指示についていくだけが全てのまじめな集団では、もはや勝ちは望めない時代に入っているとも思います。トップは全ての分野のエキスパートであることはないし、環境の変化がますます激しく、早くなっているのが現代だからです。ここは送りバントだ、ここはヒットエンドランだ、などと細部のサインを的確にを出す自信は自分にはありません。こうありたいと思うのは、大きな方向性はトップの責任において明確にする、社内の皆が同じベクトルを持つようにコミュニケーションを図る、そして現場における戦術面では、社員おのおのが状況に応じて最適な行動を考えられるような資質を持つ、こんな組織です。
 女子ワールドカップのサッカーを見ていると、この理想に近いものを感じました。監督の指示はもちろん存在するのでしょうが、一旦、選手がピッチに立ったらその後は、場の状況に応じた選手ひとりひとりの判断が全てになっています。ボールが自分に向って蹴られてから、どうしますか?なんてサインを仰ぐ時間なんてないですよね、サッカーは。してみると、会社の目指す組織はサッカー型が望ましい。改めてそう考えた次第です。



             

15年06月01日 (Monday)       大阪都は実現できず?


 大阪都をめぐる住民投票では橋下陣営が敗れました。政策の是非はともかく、変えるということは大変だなあとつくづく感じました。
 人はよっぽどの動機が無い限り現状維持を選択する傾向があるのでしょう。今のままなら考えることは無く楽であるが、変わることは失うものもあり、損得を十分検討する手間が必要だから。
 でも現状維持がリスクが無いかと言えば、そんなことはないのです。時間的に多少の余裕をもらえるだけで、現状をどこかで維持できないときが来ることは多いにあり得ます。その時には選択肢は与えてもらえません。
 今日あることは明日は続く可能性は高そうだ。でもあさってになると続けられるかどうか、分からなくなってくる。そのような事例は今、いっぱいあると思います。もちろん会社経営においても。
 選択ができるうちに、早め早めに手を打つことが肝要だと思います



             

15年04月12日 (Sunday)       本質は何か!


 ゼロベース思考。エッセンシャル思考。ベストセラー本のテーマになっている言葉です。これらの本を読んだせいもあり、問題点の本質は何なんだろうか?今、最優先でやらなければいけないことは何なのか?業務を繰り返す日常に、ちょっと立ち止まり、改めてこう自問することを心がけるようにしています。
 逆に言えば、今までは本質ではないことに煩わされて、最短距離で問題解決に切り込むことが出来ていなかったと反省しているわけです。本来の目的に対し、いくつかの手段を考え実行していくうち、いつの間にか手段の達成のほうが目的になってしまう。そういうことがよくあったなあと思うのです。今の社会でも意識していないと陥りがちな現象ではないでしょうか。
 例えば、政府と日銀のインフレ政策。目的は景気が良くなること、経済が健全な状態になること、のはずです。その為に適度なインフレが必要な手段として考えられたわけです。それがいつの間にかインフレそれ自体が目的になっているような報道には違和感を覚えます。しかも数字は怖いもので、インフレ目標は2%と言えば、2%という数字が一人歩きして、それが達成できるか、できないかだけを虫眼鏡で見ているような捕え方はいかがなものでしょう。インフレ率は1%であっても、1.5%であってもそれはさして重要な数字ではありません。重要なのは、その結果として、日本経済全体が望ましい姿になることです。
 会社でも経営目標を達成するために挙げる、手段としての数字は色々あります。円高が進んだ時代には海外購買比率を伸ばそうとか、現在の株価高騰時の上場企業においてはROE(対資本に対する利益率)を高めよ、だとか。もちろんその行動が悪いとは言っていません。しかし、海外購買比率は為替の状況によっても望ましい姿は変わってくるだろうし、ROEを高めるだけなら借金を多くしてレバレッジをきかせれれば達成しやすいということになります。すなわち手段の部分だけを達成しようと思うと、時によってはかえって全体がゆがんでしまう場合もあり得るのです。あくまで手段であるものと、本当の目的であるもの、この違いをきちんと認識しておくことは重要だと考えます。